JAZZ

Roy Ayers Ubiquity 「He’s Coming」

私はロイ・エアーズの良いとこ取りをしたコンピを一番愛聴していますが、アルバムでは本作「He's Coming」と「Stoned Soul Picnic」が好きで今でもよく聴きくアルバムです。70年代の「シャフト」に代表されるブラック・シネマのサントラ、マーヴィン・ゲイやスティービー・ワンダーらによるニュー・ソウル、ノーマン・ホイットフィールドが手掛けたザ・テンプテーションズに代表されるサイケデリックでファンキーなインストを聴いていた私の好みにに、ロイ・エアーズによるジャズ・ファンクがピタリとはまったのを思い出します。
ROCK

JASON & THE SCORCHERS [Thunder & Fire]

ナッシュヴィル出身ジェイソン&ザ・スコーチャーズの89年のアルバム。先の尖ったブーツに細身のレザーパンツ。ストリート感のあるジャケットがなんかカッコいい。でも裏返すと、テンガロンハットのカントリー野郎が、LAメタルなメンバーを従える構図に何か違和感を覚える。雑誌等では「カウパンク」(カウボーイパンク)と紹介されていたと思います。いくつかの曲では、ドブロ、マンドリン、スライドギターを使用し、それらしいカントリー・スタイルも聴かせてくれますが、適度にメロディアスで、ハードに突っ走るパンキッシュな曲が聴きものです。
ROCK

OASIS [Definitely Maybe]

久しぶりにアルバム情報や歌詞を眺めながら聴いてみました。ギャラガー兄弟の労働者階級出身者としての背景が、当時の社会の閉塞感や階級社会への怒りを歌詞やサウンドに反映させているようだ。英国でNo.1という成績も納得。私も当時、ラジオで流れた"Rock'n'Roll Star"を聴いた記憶があります。発売直後に手にした本作「Definitely Maybe」は、厚いギター・サウンドと、ビートルズ風のメロディやフレーズに、生意気さと気丈な歌詞が融合した彼らの登場は、私にも次世代の英国ロックの潮流を感じさせるものでした。
ROCK

The WHO [My Generation]

「My Generation」は1965年発売のデビュー作。このアルバムジャケットいいですよね。高校生ながらそう思ったし、現在でも憧れるカッコよさ。ロンドンパンクの源流と思われるのも納得のストリート感が表れていますね。今でこそ割安感のあるボーナス曲ありのCDですよ。
ROCK

Ellen Foley [Night Out]

エレン・フォーリーのデビュー作『Night Out』(1979年)は、イアン・ハンターとミック・ロンソンと共同プロデュース。イアン・ハンターの『You're Never Alone with a Schizophrenic』と同時期に制作されおり、録音にはブルース・スプリングスティーンのEストリートバンドのメンバーが参加している。ミートローフのアルバム『Bat Out of Hell 』への参加から注目され、TVドラマ、映画などで近年まで活躍されたアメリカの女優さんです。
JAZZ

Miles Davis [Agartha]

ジミ・ヘンドリックスやPファンクを聴いていた私に「じゃずじゃ」のマーク・ラパポートさんが勧めてくれた1枚が「アガルタ」でした。手にした横尾忠則さんによるジャケットはまさに衝撃的。私は伝奇作家・高橋克彦さんの総門谷シリーズを愛読していたので、アガルタという地下世界も、横尾忠則さんのアートワークにもなじみがありましたが、ジャズのジャケットで空飛ぶ円盤や楽園世界をコラージュした構図に、未知のパワーや地下世界への誘う危うい魅力を感じました。ある記事によると、ボブ・ディランはサンタナから横尾忠則が手掛けた「ロータスの伝説」のアルバム・ジャケットを見せられた時、口をあんぐりと開け、涎を垂らしたそうです。ディランのその気持ちはよく分かります。
ROCK

The Georgia Satellites [In The Land Of Salvation And Sin]

ジョージア・サテライツのアルバム「In the Land of Salvation and Sin」は彼らのサードアルバムで1989年の発売。多彩なリズムで聴かせる新境地となったアルバム。オリジナルメンバーでは最後のアルバムとなってしまった。私が20歳頃に何度も繰り返し聴いた思い入れのあるアルバム。「火の玉ロック」や「サムシング・エルス」等、彼らのカバーした曲でオリジナルを知ることも多々あったし、今でもネルシャツや革ジャン、ジーンズを好むのもは、少なからずダン・ベアードに影響されたのだと思う。
ROCK

The Georgia Satellites

当時の音楽シーンでは珍しい豪快なギターロックのカッコよさに惚れてしまい、初来日の渋谷公会堂に予備校の友人3人と足を運びました。爆音で耳がおかしくなった事を思い出します。彼らの音楽的背景としてAC/DCやフェイセズ、CCRなどを引き合いに出されますが、ストーンズやビートルズ、後にはABBAまでカバーするバーバンド的な選曲で明らかなように、ルーツ・ロックにポップスまで幅広い音楽を吸収したギターバンドです。
ROCK

Elliott Murphy [Aquashow]

エリオット・マーフィーのデビューアルバム名盤「アクアショー」を紹介します。「Elliott Murphy [Aquashow]を紹介します。マーフィーは、アルバムデビュー前の72年発売に、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのライブアルバム「1969: The Velvet Underground Live with Lou Reed」のライナーノーツを寄稿している。デビュー当時ともに青二才だったかもしれないが、スプリングティーンは後に巨大なアイコンとして輝く一方、彼は、デビュー前からアンダーグランドの闇をまとった瘦せた金髪の青白い放蕩者のイメージを持ち続けている。私は、アメリカの良心や社会の閉塞感を語るスプリングティーンの「明日なき暴走」も「ザ・リバー」、「ボーン・イン・ザ・USA」もフェイバリットだが、一方でエリオット・マーフィー、ルー・リード、ミンク・デヴィルのようなワイルド・サイドの家出少女やダンサー等、都市の裏側を描写するソングライターの存在に惹かれてしまう。
ROCK

Humble Pie [Eat It]

「Eat It」は、1973年にリリースされたHumble Pieの6作目のスタジオ・アルバム。学生の時にレコードを買って以来、素敵なイラストが飾る冊子のようなアルバムを眺めながら、飽きるまで聴いた作品です。スティーブ・マリオットの自宅スタジオで制作したそうですが、録音機器や環境の問題なのか、音がスカスカで低音に迫力がなく、定位やバランスに難があると思われる曲がいくつかあって、残念に思っていました。A&M50周年でボックスセットでは、リマスターがなされ大分音質は改善されましたが、音の定位やバランスまでは変わらなかったですね。本作「EAT IT」のリマスターCDを入手してじっくり聞き直してみましたが、改めてスティーブ・マリオットの才能があふれ出る素晴らしいアルバムであり、残念ながらピークとなってしまったアルバムです。