モット・ザ・フープル(Mott the Hoople)のアルバムを紹介しています。

Ian Hunter [Welcome to the Club]
元モット・ザ・フープル(Mott The Hoople)のイアン・ハンターのソロ名義のアルバムですが、相棒ギタリストのミック・ロンソンを再び迎えた新バンドによる79年LAはロキシー・シアターでの記録。観客の熱気が伝わるクラブで、バンドのメンバーもそのエネルギーで更に熱が入るという相乗効果。適度に編集はされているようで、パンキッシュでシャープなバンドの音になっている。ハンターのボーカルはベストワークといえる素晴らしさで声量もシャウトも冴えている。ロンソンは大きく厚みのある流麗なフレーズはそのままに、切れの良いギタープレイを聴かせてくれる。ハンターを含めば最大3ギターに2キーボードのバンド編成でアレンジに幅があり、メンバー全員でつけるコーラスには厚みがあります。時代に会場と観客の熱気にバンド演奏と録音技術が応えた素晴らしいライブアルバムです。

Ian Hunter [Short Back ‘n’ Sides]
『双璧のアウトサイダー』クリサリスより1981年に発売された。イアン・ハンターの5枚目のスタジオアルバムでザ・クラッシュのミック・ジョーンズとミック・ロンソンがプロデュースを担当している。当時ニューヨーク在住のイアン・ハンターは、恐らく普通のロックに飽きていて、クラッシュのLondon Calling (79)、Sandinista! (80)辺りのニューウェーブなアルバムを作りたくてミック・ジョーンズをプロデューサーに迎えたようだ。クラッシュお得意のレゲエやエスニック、ダブやファンク等の様々な音楽フォーマットをあつらえ、イアン・ハンターの創造的な挑戦を後押ししているようだ。

Mott The Hoople 「All the Young Dudes」
モット・ザ・フープルのファンであったボウイは新たにCBSとの契約を斡旋してくれさらに楽曲提供までを申し出る。1972年にシングルとしてリリースされたのがこの稀代の名曲「All the Young Dudes」。モット・ザ・フープルの代表曲となる。その後、気品あふれるクールなアートワークのアルバムは、デビッド・ボウイとミック・ロンソンによって制作され、当時の英国ロックを象徴する作品として今日でも高い評価をえている。グラムロックとされるこのアルバムは、特にカテゴライズする必要のない普遍的なロック・アルバムの傑作である。

Ian Hunter [You’re Never Alone with a Schizophrenic]
Ian Hunter [You're Never Alone with a Schizophrenic]「You're Never Alone with a Schizophrenic」(79年)はコロンビアから4枚目のソロアルバム。イアン・ハンターのソロ活動では、デビット・ボウイのジギー・スターダスト期を支えたギタリスト、ミック・ロンソンの存在と貢献が大きい。彼らは共にモット・ザ・フープルを脱退し、イアン・ハンターの75年のソロアルバムの共同制作からつかず離れず活動を継続していた。ストーンズ、ヤードバーズやザ・フー等からなる英国ロックの正統であり、ザ・クイーン、デフ・レパード、ザ・クラッシュに連なる偉大な存在である。