ブライアン・メイのソロ・アルバムを差し置いて、彼の有名な課外活動を取り上げてみました。
Brian May + Friends [Star Fleet]
1983年発売のミニアルバム。メイのお子さんが夢中だった「無敵艦隊スターフリート」を題材に、ご機嫌を取ろうという魂胆なだけに評論筋の受けはよくなかったそうです。クイーンとヴァン・ヘイレンの看板ギタリスト二人が、個性爆発のギター演奏を繰り広げるエンターテイメント作品。子供向けSF人形劇のテーマ曲を疾走感ある80年代らしいゴージャスなハードロックに仕上げている。2023年には未発表セッションを含むリミックス版がリリースされました。私もエディのギターがこれでもかと聴けるロング・ヴァージョンを愛聴しています。でも今更ながらペタペタな音の「Xボンバー」ジャケの旧規格CDを探しています。
本田美奈子 Crazy Nights/Golden Days
1987年のシングルで、ブライアン・メイが作曲・プロデュースをし、ギターとコーラスも担当している。彼女がロンドンに滞在していた1986年に「Golden Days」と「Crazy Nights」を日本語と英語で制作している。とりとめのない英語の歌詞を中二的な日本語の歌詞にしてくれたのは秋元康さん。そんな歌詞を歌う美奈子さんも素晴らしいが、その後のメイのソロ活動に直結するイントロのシンセサイザーやギターのメロディアやトーンは勇壮で、間奏のひとり多重ギター・バトルもドラマチックで胸が熱くなる。

Queen + Paul Rodgers [The Cosmos Rocks]
2008年のアルバム。私はフレディの死後もクイーンを名乗り、活動を続ける事を蛇足だとは思わない。1曲目の”Cosmos Rokin”はロジャー・テイラーの作曲ですが、安心して聴けるブライアン・メイのハード・ロック。ポール・ロジャースとタッグを組むのは意外でしたが、ライブ版「Retur Of The Champion」で”All Right Now”や”Can’t Get Enought”を聴けることを素直に喜びたい。 当然クイーンらしくはない。

Golden Days – Brian May & Kerry Ellis
2017年の発売。メイは5曲で共作しプロデュースを務めている。ここでは「ゴールデン・デイズ」を取り上げています。ゴージャスなロック感は求めるべくもないが、バンド演奏でメイらしいギターが聴ける”Roll with You “、”One Voice”、”Born Free”あたりは悪くない。
あとがき
天文物理学者でもあるブライアン・メイのソロ・アルバム「Back To The Light」(1992年)と「Another World」(1998年)は、近未来チックなハードロック・スタイルを基盤にしていますが、スモール・フェイシスやジミ・ヘンドリックスのカバーなど、幅広い楽曲に挑戦している。これらのアルバムでは、ジェフ・ベック、イアン・ハンター、コージー・パウエル、ニール・マレイといった親しい仲間とのコラボレーションを楽しむことができる作品です。
本田美奈子さんへの提供曲「Crazy Night/Golden Days」もリマスター&リミックスで監修していただきたい。
ジミ・ヘンドリックス
wikiを読むと、ブライアン・メイが影響を受けたアーティストにジミ・ヘンドリックの名がありました。確かに曲をカバーしているし、60年代後半からイギリスでも活動をしていたヘンドリックスを意識しない英国ギタリストは皆無でしょうからね。今回、本田美奈子さんの “Crazy Night” の間奏と終盤のギターを聴いていると、ギターとキーボードとのコール&レスポンス、エフェクターを切り替えてつなぐ一人ギター・ソロ・メドレー、左右にパンするギターを聴くと、ヘンドリックスの影響を感じるものでした。因みに、加入したいバンドあるとしたら、リスペクトしているAC/DCだそうです。
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