Charles Earland [The Dynamite Brothers]

ジャズオルガン・鍵盤奏者のチャールズ・アーランドが手がけたブラックスプロイテーション映画のサントラ。74年ジャズの名門プレステージから発売。再発シリーズのジャケ買いでもう20年以上前に手に入れたCDです。

映画はジャケット通りカンフーとマッチョなブラックが繰り広げるB級映画のようです。アーランドは作曲にオルガンやエレピやシンセサイザー、サックスも手掛けるマルチ・プレーヤーぶりを発揮しています。このアルバムの特筆すべきは、ハービー・ハンコックのセクスタントにも参加した、ノイズ成分や異物感をぶっこんでくるパトリック・グリーソのシンセサイザーです。

私がよく聴くのは#4「Shanty Blues」。スウィンギーに疾走する古典的なオルガン・ジャズですが、70年代らしくワウギターやエレピ、ホーン陣が一体となった演奏は、急カーブをタイヤを軋ませながらハンドルを切る映画のチェイスシーンを思わすスリリングさです。古典的と書きましたが、こんなヒップなオルガン・ジャズはめったに聴けません。

1. “Betty’s Theme” – 5:01
2. “Never Ending Melody” – 5:19
3. “Grasshopper” – 2:47
4. “Shanty Blues” – 4:11
5. “Weedhopper” – 3:32
6. “Razor J.” – 2:25
7. “Snake” – 8:37
8. “Kungfusion” – 3:41
9. “Incense of Essence” – 4:39

• Charles Earland – organ, electric piano, synthesizer, soprano saxophone
• Jon Faddis, Eddie Henderson, Danny Moore, Victor Paz – trumpet
• Wayne Andre – trombone
• Dave Hubbard – soprano saxophone, tenor saxophone, alto flute
• Patrick Gleeson – synthesizer
• Cornell Dupree, Mark Elf, Keith Loving – guitar
• Melvin Bronson – electric bass
• Billy Hart – drums
• Darryl Washington – drums, timpani
• Larry Killian – percussion