Jimi Hendrix [First Rays of the New Rising Sun]

first rays of the new rising sun Jimi Hendrix
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  1. Freedom
  2. Izabella
  3. Night Bird Flying
  4. Angel
  5. Room Full of Mirrors
  6. Dolly Dagger
  7. Ezy Ryder
  8. Drifting
  9. Beginnings
  1. Stepping Stone
  2. My Friend
  3. Straight Ahead
  4. Hey Baby (New Rising Sun)
  5. Earth Blues
  6. Astro Man
  7. In From the Storm
  8. Belly Button Window

ジミ・ヘンドリックスがエレクトリック・レディ・スタジオでミッチ・ミッチェルやビリー・コックスと作業した曲は、彼の死後、完成したテイク、未完のテイク、後に編集者がセッションマンを使ってダビングしたテイクも含め、「The Cry of Love」、「Rainbow Bridge」、「War Heroes」などのアルバムにまとめられた。ジミ・ヘンドリックスが生前に完成させたスタジオ・アルバムは「エレクトリック・レディランド」まで。「クライ・オブ・ラブ」を含む以降のアルバムは彼の死後、様々な関係者の手によってまとめられたものになる。

ヘンドリックスの遺族が設立した団体「Experience Hendrix」により曲の権利が保護され、一時散逸したマスターテープが集められるようになった。このアルバムは、当時のプロデューサーであったエディ・クレイマーの監修のもと、ヘンドリックスの構想に近づけるべく、可能な限りベストなテイクを選定し編纂されたもので、オリジナル・スタジオアルバムに準ずる作品となる。その後、クレイマーにより、更に興味深いアウトテイクやバージョン違いの曲がアルバムやボックスセットとしてまとめられたため、このアルバムの収録曲が全て決定版であるとは言い切れない。

Freedom
この曲はジミの生前に既に完成していたようだ。ハードロックの様式から脱し、明らかに次の時代のブラックロック、ファンクロックを志向している。ギターのカッティングが硬質になりリズムの構造もシンプルになった。もし彼が在命で活動を継続していたならば、どんな進化を遂げたのだろうか、想像せずにはいられない。ファンカデリックのエディ・ヘイゼル、アーニー・アイザレーやプリンスらの後続への影響は大きい。

Izabella
バディ・マイルズが叩いていたドラムをミッチ・ミッチェルに差し替えたバージョンが収録されている。バディ・マイルズが叩いていた元のテイクは「THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE 4CD BOX」に収録された。このテイクではもう一本のギターも加わり、派手なファンクロック・バージョンになっている。個人的な好みで言えばこのバディ・マイルズによるシンプルなドラムがはまった派手なテイクがいい。

Night Bird Flying
そうか1967年の「Little Wing」とは鳥繋がりで、モチーフは自由に飛び回る夜の鳥をメタファーに開放的な理想の女性像を描いている。ギターが何本も重ねられグニョグニョしていて酔いそうだ。この曲はジミヘンの生前にある程度完成していた曲の様だ。

Angel
ある日ジミヘンの母のルシールが枕元に現れ、その2日後に訃報を聞いたそうな。この曲も「Little Wing」から派生した天使の降臨と救罪がテーマの美しい歌。ジミ・ヘンドリックスの残したでデモのシンプルな弾き語りもがいい。

Room Full of Mirrors
鏡の間で自己反省と自己発見についての曲だそうだ。しつようにギターを重ねていて、フレーズが次から次へと重なり湧き出てきくる。鏡の間のせいか曲としても躁状態で落ち着きがない。私の好みは中庸なプリテンダーズのカバーバージョン。

Dolly Dagger
ドリーの短剣から滴る血を啜る。ミック・ジャガーと当時のジミ・ヘンドリックのガールフレンドDevon Wilsonとの酒宴の席での実話がベースらしい。ファンクロックでいい曲です。

Ezy Ryder
自由、冒険、愛、そして共同体のテーマを描いた曲。曲の評価も高く、ギターのカッティングもハードながらシングルノートのギターが幾重にも重なるファンクロック。同タイトルの映画がダブりますね。でも映画の挿入歌は “If 6 was 9”。

Drifting
詩も文字数も極めてミニマム。忘れられた涙の海、古い心傷の海を漂いながら、愛を求めて航海する。放浪ではなく漂うですね。ミニマリズムの極みのような美しい曲。好きな曲です。

Stepping Stone
アルバム「Cry of Love」に収録。ジミ・ヘンドリックスがOKを出したほぼ最終テイク。この曲でもギターが重なり耳に高音が痛い所もある。また曲全体を通してバタバタとしテンションが高い。詩では自身を「転がる石(Rolling Stone)」に例え、彼女はそんな俺を「踏み石(Stepping Stone)」として利用しているとぼやいている。彼の実生活を題材にしているのだろうが、韻の踏みも面白い。

Straight Ahead

Hey Baby (New Rising Sun)
このアルバムに収録をされているのはジミ・ヘンドリックスの最終バージョンではない。スタジオでのスケッチをきれいにエディ・クレイマーが編集したもの。ジミ・ヘンドリックスがこの曲を重要と考えていたのは、アルバムのタイトルに直結する事と詩の内容からもうかがえる。度々ライブで取り上げ、スタジオでも熱心に取り組みでいた事、詩のテーマも”Little Wing”や“Angele”で描いた「未知へ誘う神秘的な女性像」である事からも明らかである。

Earth Blues
ここに収められたバージョンではミッチ・ミッチェルがドラムを叩いている。彼には悪いが前述の4CDコンピに収録されたバディ・マイルズがドラムを叩くバージョンが、ファンキーでルーズなこの曲にはまっている。

Astro Man
コミカルなヒーローの曲。ジミヘンのテンションも高く、ヘビィーメタリックでハードなロックにはミッチ・ミッチェルのドラムが相応しい。バディのドラムのファンキーなバージョンも前述のコンピで聴ける。

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